Application Note SpectraMax i3 プレートリーダーと
MiniMaxサイトメーターによる細胞毒性モニタリング

はじめに

アポトーシスは、がんや神経変性疾患のみならず、胚発生においても重要なプロセスです。アポトーシスと細胞生存率のアッセイは、細胞死のメカニズムに関する情報を提供できます。マイクロプレートリーダーアッセイでは、しばしばホールウェル発光アッセイや蛍光アッセイの出力が用いられますが、これらのアッセイとイメージングサイトメトリーを組み合わせることで、さらに多くの情報を収集することができます。SpectraMax® i3 マルチモードマイクロプレートリーダーを使用すると、ウェル単位または細胞単位でアポトーシスと細胞生存率を測定できるだけでなく、細胞の外観をモニターしてアッセイの品質を管理することもできます。

細胞ベースアッセイの設定

HeLa細胞を384ウェル黒壁クリアボトムマイクロプレートにウェル当たり5000細胞プレーティングし、一晩増殖させました。翌日、アポトーシス誘導化合物アニソマイシンの連続希釈液を細胞に添加しました。20時間後、アポトーシスと細胞生存率を測定しました。

アポトーシスは、カスパーゼ-3またはカスパーゼ-7が活性化されたアポトーシス細胞で緑色の蛍光シグナルを発するCellEvent Caspase 3/7 Green Detection Reagent（Life Technologies）を用いてモニターしました。アポトーシス細胞はSpectraMax® MiniMax™ イメージングサイトメーターを用いて細胞数解析により検出しました。細胞生存能は、CellTiter-Glo Luminescent Cell Viability assay (Promega)を用いて定量しました。このルシフェラーゼベースのアッセイは、アッセイウェル中のATP量、つまり代謝活性細胞量に比例した発光シグナルを生成します。発光は SpectraMax i3 プレートリーダーを用いて検出しました。すべてのデータは、SoftMax® Proソフトウェアを使用して収集および解析されました。また、細胞はMiniMaxイメージングサイトメーターの明視野イメージングモードを用いて画像化し、視覚的な品質管理を行いました。

結果

処理20時間後、アニソマイシンは濃度依存的にアポトーシスを誘導し、アポトーシス細胞は緑色の蛍光を示しました（図1）。

明視野画像は、アポトーシスと一致するアニソマイシン処理細胞の丸まりを示しました。カスパーゼ活性はアニソマイシンの濃度が高くなるにつれて増加し、一方ATPレベルは低下しました（図2）。

結論

蛍光イメージングと発光ベースのアッセイを組み合わせることで、細胞の健全性をより完全に評価することができます。アポトーシスに不可欠なイベントであるカスパーゼ-3/7活性の蛍光イメージングを発光ATPアッセイと組み合わせ、細胞生存率をモニターしました。明視野画像は、品質管理に使用できる細胞形態に関する情報を提供しました。

SpectraMax i3プレートリーダーとMiniMaxイメージングサイトメーターは、イメージングの利点とマルチモードプレートリーダーアッセイの多用途性を組み合わせた理想的なプラットフォームです。SoftMax Proソフトウェアは、データ収集から解析までのシンプルなワークフローを提供し、ユーザーによるアップグレードが可能なカートリッジオプションにより、このシステムはインテリジェントな投資となります。

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