Application Note ハイコンテントイメージングでアポトーシス検出
EarlyTox Caspase-3/7-D NucView 488

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はじめに

アポトーシスは、胚発生などの正常なプロセスにおける細胞のプログラムされた死を示す重要なメカニズムであり、がんや神経変性疾患などの病態にも関与しています。

EarlyTox™ Caspase-3/7 NucView 488アッセイキットは、NucView 488 Caspase-3基質を使用することで、細胞集団内のアポトーシスを検出できます。この基質は、蛍光DNA染料とcaspase-3/7のDEVD認識配列を結合した構造を持っています。基質は初め非蛍光で細胞膜を透過しますが、細胞がアポトーシス状態の場合、caspase-3/7によって切断され、染料が放出されて核に入りDNAに結合し、明るい緑色の蛍光を発します。洗浄ステップを行わずに生細胞をイメージングできますが、固定後も染料は保持されます。

この柔軟なアッセイは、ImageXpress® Micro ハイコンテントイメージングシステムとMetaXpress®ハイコンテント画像取得・解析ソフトウェアを使用して、ウェル内のアポトーシス細胞の発生率を算出できます。

材料

  • EarlyTox Caspase-3/7-D NucView 488 アッセイキット (Explorer Kit Cat. No. R8350またはBulk Kit Cat. No. R8351)
  • CHO M1WT3細胞
  • カンプトテシン
  • 384ウェル黒色透明底マイクロプレート(Corning Falcon)
  • DRAQ5核染色
  • ImageXpress Micro ハイコンテントイメージングシステム

アッセイ方法

CHO細胞を、組織培養処理済み384ウェルマイクロプレートに1ウェルあたり3,500細胞、50 µLで播種しました。細胞は37°C、5% CO₂のインキュベーターで一晩培養し、接着・増殖させました。その後、アポトーシスを誘導するため、抗がん剤カンプトテシンを100 µMから0.1 µMまでの1:2希釈系列で24時間処理しました。

次に、NucView 488基質の10 µM 2X作業溶液を温培養液で調製しました。各ウェルから25 µLを慎重に除去し、25 µLの2X基質溶液を加えて最終濃度を5 µMにしました。細胞を37°Cで1時間インキュベートした後、DRAQ5核染色の6X溶液を各ウェルに10 µLずつ添加し、最終濃度を2 µMにしました。30分間インキュベート後、プレートをImageXpress Microシステムで読み取り、FITCおよびCy5フィルターセットと10X Plan Apo対物レンズを使用しました(図1)。この倍率では、1視野で通常1,100~1,400個の核を捉えるため、1枚の画像で統計的に有意な結果が得られます。

図1. NucView Caspase-3/7で染色された細胞(緑)とDRAQ5核染色(赤)の画像オーバーレイ。(上)50 µMカンプトテシン処理細胞は高頻度のアポトーシス核を示します。(下)未処理コントロールではアポトーシス染色を示す核はわずかです。

データ解析

ImageXpress Microイメージングシステムで撮像した細胞は、MetaXpressソフトウェアのCell Scoringモジュールを使用して解析しました。直感的なユーザー入力により、モジュールはDRAQ5で染色された核を認識して総細胞数を算出し、Caspase-3/7陽性核をアポトーシス細胞として分類します。核サイズ、蛍光強度、アポトーシス率など複数のパラメータを評価できます。化合物曝露による強い毒性で細胞数が著しく減少したウェルは、アポトーシス評価に影響するため解析から除外できます。

結果

カンプトテシン濃度に対するアポトーシス細胞の割合をグラフ化し、4パラメータカーブフィットを適用した結果、EC₅₀値は5.7 µMとなりました(図2)。EarlyTox Caspase-3/7 NucView 488アッセイキットは、ImageXpress MicroシステムとMetaXpressソフトウェアと組み合わせることで、迅速かつ堅牢な画像ベースのアポトーシス定量を研究者に提供します。

図2. カンプトテシン処理したCHO細胞の用量反応曲線 画像内でアポトーシス細胞(緑蛍光)と全細胞核(赤蛍光)を識別し、MetaXpressソフトウェアでカウントしました。アポトーシス細胞の割合をプロットしています。EC₅₀ = 5.7 µM。

ImageXpressなどモレキュラーデバイスのシステムと互換性があります

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